乳歯のむし歯を放置してはいけない理由
皆さんこんにちは。
はしもと歯科医院です。
子どもの歯は、適切な時期がくれば大人の歯に生え変わります。
それだけに、多少むし歯になったとしても、乳歯なら放置しても問題ないだろうと考える方はいらっしゃいます。
けれどもそれは、とても危険なことなのでおすすめできません。
今回はそんな乳歯のむし歯を放置することのリスクをわかりやすく解説します。
私たちの歯は、乳歯も永久歯もそれぞれ生えてくる時期がある程度決まっています。
とくに乳歯に関しては、抜け落ちる時期が重要で、早期に脱落すると永久歯の萌出に悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、乳臼歯が1本、本来の時期より1~2年早く抜け落ちたとしましょう。
すると、歯列内に生じたすき間が塞がってしまい、次に生えてくる永久歯のためのスペースが不足します。
その結果、永久歯列における歯並びの異常を引き起こすのです。
乳歯のむし歯が重症化すると、すぐ下に控えている永久歯に悪影響が及び、発育不全を生じさせることがあります。
専門的には「ターナー歯」と呼ばれるもので、生えてくる前の永久歯にエナメル質の石灰化不全が起こります。
エナメル質に異常が生じた永久歯は、形がいびつであったり、むし歯になりやすかったりするので、十分な注意が必要です。
乳歯は永久歯よりもむし歯のリスクが高く、隣の歯の虫歯がうつるという現象もよく起こります。
ですから、たった1本でも乳歯のむし歯を放置していると、周囲の歯にまでむし歯がうつってしまい、乳歯列全体がボロボロになることもあり得るのです。
このように、乳歯のむし歯を放置するリスクはあまりにも大きいので、発見次第、すぐに治療を受けましょう。
当院まで定期検診にお越しいただければ、乳歯のむし歯の早期発見・早期治療も容易になります。
何より予防することも可能になるため、お子さまのお口の健康を守る上では非常に有用といえます。